漫画

カフェでよくかかっているJ−POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生/渋谷直角

帯には「誰かをバカにするマンガと思ったら大間違いだ!」という久保ミツロウ先生の力強いお言葉があるし、著者である渋谷直角氏はあとがきで「彼らに対して、こちらの何かの一つの価値観や上から目線をもって小馬鹿にしたり、それじゃダメだ、と断定して描…

変身のニュース

僕の本棚は小さい。東京ほどではないにしても、横浜の家賃は十分すぎるほど高いので、僕の稼ぎではごくわずかなスペースを維持するのが精いっぱいなのだ。 ほんとうは、僕の家にやってきた全ての本に、彼らが全力で駆け回れるような大平原を与えてやりたい。…

あるいは、本来あるべきだった小島よしおのように / 榎屋克優「日々ロック」

ロックという言葉を口にするときには、いつもとてつもない気恥ずかしさに襲われる。音楽のジャンルとしてではなく、「ロック」というある種の価値観……たとえば「反体制的精神」なんてもの……について語るときには、とくにそうだ。今という時代にあっては、も…

さよならもいわずに/上野顕太郎

おれはまだ、親しい人と死に別れたことがない。それは幸福なこともしれないけれど、経験しなければならない苦痛をまだ残している、という点では、やはり不幸なことなのかもしれないし、もっと単純化していうのならば、結局のところおれはまだ若く、子供で、…