ブロガー、人間!ブロガー!

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 長い間、ブログをお休みしていました。これほど長い時間ブログを書かなかった理由は大体百個くらいあって、ひとつめは引越しによってネットが使えなくなってしまった、ふたつめは引越しで何かと忙しくネットをしてる暇はなかったこと、みっつめはそうこうしてるうちにブログの書き方を忘れてしまったこと。まあ、百個挙げられても困るでしょうからこの辺にしておきますが、とにかく僕はしばらくずっとスタンダロン人間だったのですよ。 
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 もちろん、はじめのうちは不便だったし、落ち着かなかったですよ。孤独感もありましたし、心細いっていうのかな、まるで川の中の葦のように弱弱しい心地がしましたね。何かわからないことがあってもGoogle師父に頼ることができないわけですから。でも、不思議なことにしばらくするとそれが心地よくなってきたんですね。インターネットに接続されていない眼球から見る景色は何とも不思議に美しかった。何て言えばいいんだろうなあ、きらきらしてるんだけど色褪せているっていうか、きらきらしたまま色褪せているっていうか。古い映画を見ているような感覚なんです。いや、古い映画に「なった」感覚っていったほうがいいのかな、まるで僕たちが映画の登場人物になってしまって、誰かに観られているような気がしたんです。で、その誰かって実は僕だったりして、それでまたちょっと混乱したりするわけです。でも、妙な話ですが、それが全然嫌じゃない。その世界ではおれが映画だから、おれが何かを好きだとか嫌いだとか考える必要はないわけです。だからおれは何も語らなくていいし、誰の話を聴かなくてもさびしくなかったのです。
 インターネットを復活させてからも、しばらくは5分と繋いでいられなかったですね。もうね、何していいかわからないんですよ。何にも喋れなくなってるし。もう僕は覚悟を決めましたね。おれは映画になるんだな、と。フィルムに焼き付けられた過去として生きるのだな、と。しかし、そうはならなかった。
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 というのもね、引越しのために荷物を整理していたら、決して見てはならないものが出てきたんですよ。魂の急所といっても過言ではない危険なブツでした。まあ、手紙です。昔、好きだった女の子と文通していたときの手紙が出てきたんです。てっきり全て捨ててしまと思っていたのですが、部屋の片隅でひっそりと生きながらえていたんですね。僕は、一文字たりとも読み返すことをしませんでした。これはいまでもクールな判断だったと思っています。おれ、頭よすぎるぜ……!とさえ思いましたね。見なかったことにして段ボール箱に封筒を放り込みました。そうしながら、それでもきっと思い出してしまうんだろうな、なんてことを考えていたんです。びっくりするほど、何一つとして思い出せなかったですね。そもそも何で今の時代に文通なんてしていたのかわからないんですよ。どんな手紙を送ったのかも覚えていないし、どんな手紙をもらったのかも覚えていない。ただ、事実が、廃墟のようにいつまでも頭の中に姿を残しているだけです。それで僕は、ああ、ブログを書かなきゃならんなと思ったんです。
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 きっと僕は人生において、恥ずかしい過去ログを残してきたし、これからも残してゆくのでしょう。しかし、忘れっぽい僕のことだから、ログでもとっておかなければ、そうした、恥ずかしい思い出さえも消えうせてしまう。そこにのこるのは、事実を連ねただけの、寂しい備忘録に過ぎません。それならば、ノートの切れ端や、ウェブの片隅、誰かの記憶のかけらにでも、過去ログをこっそり忍ばせてゆきたい。例え、それが嘘にまみれたごまかしであっても、心の通ったものをどこかに残していきたい。そういう風に思ったんです。
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 ところで、話は変わってしまいますが、最近、Picasaというアプリケーションをダウンロードしたのですよ。こいつがまた優れもので、ハードディスクの隅々まできっちりと検索をかけて画像をライブラリ化してくれるんですね。そうしたら、とんでもないものが出てきたのです。
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どうやら、大学のときに授業中に書いた落書きのようですが、吹き出しにテキストが挿入されていることからすると、はてなにでもUpするつもりだったのかもしれません。ひどい。ひどすぎる。何がひどいといって、一度は思いとどまったこの愚行を、分別のついた大人になったはずの僕が再Upしているという退行ぶりが何よりひどい。こうしたひどさに、僕はこれからも耐えていくのです。