剛力彩芽、その顔が天才だ!

私はこれまで、ただ自分のためにだけ、文章を書いてきた。他人のために文章を書いたことなど、一度もない。
ずっとそれでいいと思っていたし、今でも別に反省したというわけじゃない。
それでも、今回ばかりは特別だ。これから書く文章は、憤りによって書かれるべきものなのだが、私はこれを自分ひとりのものにはしたくないのだ。
これは義憤であり、公憤である。
何しろ、「剛力彩芽はブサイクだ」なんてふざけたことを口走る連中が大手を振って歩いているのが、今のインターネットなのだ。
誰かが何かを言わなければならない。
勘違いをして欲しくはないのだが、誰かのために書く、といっても、私は剛力さんのために書くわけじゃない。
彼女はそんなものは必要としないだろう。私は、剛力彩芽という革命にまだ気がつかないでいる、かわいそうなあなたがたのためにこそ、この文章を書きたいのだ。

剛力彩芽。名前からして天才的な彼女の魅力を一言で説明するのは難しいのだが、あえて言うならその「儚さ」を挙げるべきだろう。
この国のひとびとは、桜の花をみるたびに儚いといって涙する。私に言わせれば、そんなものは儚さでもなんでもない。
桜の散り際が美しいのはこの国で暮らしていればいやでも分かることで、つぼみがほころびはじめたその瞬間に、ひとびとは散り際の美しさを期待してしまうのだし、またそうした期待が裏切られることもほとんどなかったのだから、やはり桜はちっとも儚くなんてない。はっきりいって安牌です。
剛力彩芽さんは違う。
一瞬でも眼を離せば、その魅力はとたんに消え失せてしまうかもしれない。温度、湿度、角度、光のあたりかた、彼女をとりまく諸要素が少しでも変わってしまえば、もう美は失われてしまうかもしれない。
彼女の美を捉えつづけるためには、われわれは彼女を一瞬たりとも見失ってはならない。日本人は数百万本のソメイヨシノのクローンの果てに、ついに儚さを真に体現する者をうみだした……それが彼女、剛力の名を継ぐ彩芽さんである。
なぜ、インターネットのひとびとは、彼女の魅力に理解できないのだろう?たぶんに、彼女の魅力は不安定であるがゆえ、初見で受け入れることは難しいのだろう。かくいう私も、その例外ではなかった。はじめて彼女と出会ったとき、私は彼女を中学の同級生に似ていると思った。それもイケていない男子に似ていると思ったのだ。*1
まったく可愛くない。そう思った。恐ろしいことだが、そう思いながらも、剛力さんのことを可愛いと感じる自分もいたのだ。頭はNO。心はYES。私は引き裂かれていた。私は混乱していた。三十年間培ってきた性意識が根底から覆される。その恐怖におびえていた。
私はいったい何を恐れていたのだろう。くもりなき眼でみれば、やはり剛力さんは美そのものだ。なぜ、それが分からなかったのか?

それは、私が剛力さんの顔を知らなかったからだ、と思う。
これは当たり前のことのようでいて、ちっともそうじゃない。
このことを説明する前に、まずはショートカットガールの系譜を紐解いてもらいたい。広末涼子のひとつの頂点とするこの歴史のいちばん新しいページに剛力さんはいるわけだが、ショートカットガールにかけるわれわれの期待はあまりにも高すぎるがゆえに、ときに玉と石の区別もつかなくなってしまう。今になってしまえば、ショートカットガールの女王候補として、内山理名相武紗季が考えられていたとはとうてい信じられないだろうが、当時はそれが真剣に論じられていたのだ。彼女たちはともかくとしても、ショートカットガールの正当後継者となった、あるいはその候補に挙げられたような少女たちは、誰もが誰かに理想のショートカットガールとして思い描かれていたような顔を持っていた。
われわれは、上戸彩が生まれる前から上戸彩の顔を知っていた。そもそも彼女の顔のデザインはほとんど山口百恵と同じなのだ。思うに、人間が思い描くことのできる美しさにはそれほど種類がないのだろう。われわれは彼女たちのことははじめからよく知っていた。彼女たちはもともと私たちの頭の中にいて、頭の中にしかいないような完璧な人間が頭の外に現れたので、われわれは彼女たちを美しいとほめたたえたのだ。
剛力さんは、私の頭の中にはいなかった。誰の頭の中にもいなかった。彼女は漫画に描かれたこともない。強いていえば、板垣恵介氏の作品に剛力さんの予兆が感じられるくらいのもので、世界最高峰の才能が集う日本漫画界すら、彼女の美しさを先んじて描き出すことはできなかった。今まで誰も想像したことのない、まったく新しい美しさ。私も含めて、この世に生きる人間は、大量生産された一山いくらの規格品に過ぎない。私と同じような人間は幾人もいるだろうし、いただろう。同じような人間が同じような人生を幾度も繰り返すこの地獄の中で、はじめて現れたまったく新しい人間。賽の河原を一掃する大嵐。それが彼女だ。彼女の天才性は、私をおおいに困惑させた。凡人を困惑させ、混乱させ、旧弊の価値観を打ち崩し、ついには全く新しい時代を築きあげる。まさに革命である。人の意識の革新、ニュータイプ、重力からの解放者……。私は言いたい。
剛力彩芽はレーニンを超えた」
ご清聴ありがとうございました。

memewデジタル写真集 剛力彩芽 Part2

memewデジタル写真集 剛力彩芽 Part2

*1:積水ハウスのCMをみると、今でもそう思う